noteとTwitterでつくる新しい企業コミュニケーション 実践編 セミナー参加メモ
こんにちは、フラッグ広報室のタカバシです。
先日、note 主催のイベント「 #noteとTwitterでつくる新しい企業コミュニケーション 実践編」に参加しました。その時に気になってメモしていたこと等を書いてみたいと思います。
このイベントは、PRストラテジストの本田哲也さんをゲストに迎え、「パーセプション」というキーワードを軸にして進行しました。
パーセプションとは?
元々は「認識」という意味。「認知」ではなく「認識」。「認知度が高い」というのはよりたくさんの人が知っている状態だが、知っているだけで、人の行動は変わらず、モノは売れない。「認知」に加えて、「認識(モノゴトの見え方や捉え方)」を把握し、活かすことで態度変容が起こる。
個人的な理解としては「○○芸人」だったり、キャラだったりのようなことだと捉えました。どう思われているか、自分からの発信も大事ですが、その人(物)の本質も大いに関わってくるよなぁ、と。
人や環境、時代によって変わる「認識」
客観的にどう見られているか、なので、一定ではない。どういう要素によって、現状の認識になったのか、その解像度を上げることで対応が可能になる。認識の5つの形成要素は…
・事実・事象
・受け手の経験や価値観
・グルーピング(どのグループに所属していると思われているか)
・タイミング(時間軸)
・比較対象の有無
自分ではどうにもならないことで変わってしまう「認識」もありますよね。悲観的になりそうな時でも、ポジティブに変換するアイデアが求められるのかもと思いつつ、無理に時流に逆らって溺れない(炎上しない)ようにせねば、とも思いました。
パーセプションをつくった事例
資生堂「uno」は「第一印象を良くしたい、自信を持ちたい」という日本人男性のインサイトから、「第一印象はつくれる」というパーセプションを作り上げ、男性向けBBクリームの売上に貢献した。「第一印象はつくれる」は、海外ではリテラシーとしてはあったものを輸入した形。
パーセプションを変えた事例
森永「ラムネ」は「子どものお菓子」(大人にとっては自分のものではない)というパーセプションに「大人のパートナー」というものを加えた。大人を意識した「大粒ラムネ」を開発・発売して、売上を2倍にした。元々はSNSでの「二日酔いに効く」というクチコミからはじまった。元々、高い認知度・認識があり、それに対するギャップがあったことで驚きや「誰かに言いたい」というクチコミを誘発した。
実は商品開発に2回ほど失敗している、というのも参考になりました。こういう事例は勇気を貰える気がします。
今、なぜパーセプションなのか?
メタ認知の時代に「どう見られているのか?」をちゃんと把握して、中長期的にマネジメントしていく必要があるから。マスメディアの時代は多くの認知を得れば、そのうちの数パーセントがコンバージョンに至っていたが、ソーシャルメディアの時代は認知だけではなく、その先の理由やストーリーが必要。認識を変えることがゴールではなく、行動変容がゴール。
noteとTwitterでできること
noteとTwitterでパーセプションを得るために発信、コミュニケーションするのもひとつだが、双方向性を活かして「どんなパーセプションチェンジの可能性があるのか」を探る、把握するということもできる。答えは外にある。
今回のお話を聞いていて思ったこと
今、フラッグはパーパスやバリューを検討している最中ですが、企業のパーパスとは、パーセプションの物差し(共通認識)を設定することなのかもと思いました。「我々はこういうものだと認識されたいし、そうあります」という、認識に向かう宣言なのかなと。
いずれにしても、認知の先に認識があり、まずは認知してもらわないことには始まりませんが、マスメディアがメインストリームだった時代は、認知と認識を一気に積み上げやすかっただろうな、と思いました。今でも、イメージ付けという点ではマスメディアは強い気がしますが、そのイメージが本物なのか、調べるのが容易になったことは、僕には救いに思えました。
本田さんのお話の中に「パーセプションを変えていくには小さくてもいいからファクトがある、ファクトであることが重要」ということがありました。かっこつけた発信ではなく、内在された事実、事象を何かしら見つけ出して広げていく… それは個人的にはとても面白く、やりがいのある仕事だと思いました。フラッグの場合は、認知獲得が先ではありますが、認識を広めるための種も探していかねばと思いました。
それでは、また。